今やどこでも買える浴衣。帯とセットでお値打ちだったりするので気軽に手に入れられます。すべてではありませんが、プレタの新品浴衣だと糊でパリパリしすぎてることがあるのが気になりますよね。
糊が効いているとシャキッと着られるというメリットがありますが、肌に当たるところがゴワゴワしていると痛くなってしまったり、少し動きづらかったりするとせっかく浴衣を着ていても気分良くいられません。
ですが、プレタ浴衣とはいえ糊落としがいるほどのパリパリのものを買う必要があるのかどうかです。仕立てる時間はないけど浴衣がほしい、そんな時は購入前に確認をすれば着る前に糊落としが必要でないものを手に入れられます。
そこで今回の記事では浴衣の糊の落とし方、洗濯の仕方についてご紹介しますので、そもそも糊落としが必要な浴衣を購入するべきかどうかの参考にしてくださいね。
Contents
浴衣の糊の落とし方とは?
新品のプレタ浴衣がパリパリしているときの対処法としては、洗濯をして糊を落としてしまうことです。洗濯といっても糊を落とすだけなら水で洗うだけでも十分です。
ただ乾かす時間が必要なため浴衣を着る当日では間に合わないこともあるので、購入してすぐに糊付けの状態を確認するか、着たい2〜3日前までには確認してみてください。
糊でパリパリしすぎている、ゴワゴワする、肌に当たるところが痛い、動きづらいということがなければ、そのまま着ても大丈夫です。少しくらいであればその方が着付けやすいですし、シャキッと着られます。
とはいえやっぱり気になるから糊を落としたい。けれど自宅で自分で洗濯できるの?と心配になりますよね。いくつかの注意点を守れば自分で洗えます。
まずは浴衣をチェックする
市販のプレタ浴衣は基本、綿、綿麻、ポリエステルの素材が多いはずですが、まずは
- 素材を確認する
- 洗濯表示を確認する
- 色移りするかどうか確認する
この3点を必ずチェックしましょう。
素材を確認する |
綿、綿麻、ポリエステルであればほとんどの浴衣は洗濯できます。ですが注意書きとして洗えない・クリーニングのみとあれば、自分で洗濯をするのは避けたほうが無難です。 浴衣の場合は型崩れをしたり縮んだりして自分では手に負えなくなる場合もあります。 |
洗濯表示を確認する |
洗濯が可能なものであっても洗濯表示に従うようにしましょう。洋服でも普段よく着る素材の綿、綿麻、ポリエステルだと気楽に洗ってしまいそうですが、浴衣の場合はきちんと表示を守り、必ずたたんで洗濯ネットに入れるようにしましょう。 |
色移りするかどうか確認する |
綿、綿麻の浴衣で濃い色のものほど色移りの心配があります。ポリエステルで洗えるものはそれほど心配がないようですが、念のため色移りチェックは必ずします。 色移りチェックは白い手ぬぐいやタオルを濡らして、浴衣の目立たない部分に数回押し当てます。その時色が移らなければ洗濯可能です。 |
浴衣を洗濯する
浴衣のチェックが済み、自宅で洗えることが確認できたら洗濯していきます。洗濯といっても新品の浴衣の糊を落とすだけであれば水洗いで大丈夫です。
どうしても気になって洗剤を使いたいのであれば、おしゃれ着用の中性洗剤(アクロンやエマールなど)を使用してくださいね。
自宅で洗える浴衣でも型崩れや万が一の色移りを防ぐために、他のものとは分けて洗うようにしましょう。
- 浴衣をざっくりたたむ(※袖だたみ)
- 洗濯ネットに入れる(50cm×40cm位のたたんだ浴衣がきっちり入るくらいのもの)
- ①洗濯機ならおしゃれ着コース、ドライコース、デリケートコースなど優しく洗うコースを選ぶ。洗いで数回回す程度で
②手洗いならたたんだ浴衣が入る大きめの洗面台やたらい、衣装ケースなどに水をたっぷり張り2〜3回押し洗い - 脱水は30秒〜1分くらいまで、もしくはバスタオルで水分を取る
- 着物用ハンガーにかけて風通しのよい場所で陰干し(直射日光厳禁)
しっかりシワを伸ばすように干せば、濡れている重みで伸びてシワが取れアイロンをしなくてもきれいに乾きます
糊を落とすための水洗いではなく、数回着た後の洗濯やクタクタになったから糊付けをしたいということであれば、脱水の前に手洗いの時と同じように水を用意して、洗濯糊を溶かし好みの具合に糊付けすることもできます。(洗濯機での糊付けは、浴衣と洗濯機両方に影響するのでおすすめしません)
※袖だたみ
浴衣の背中側を中に折り、袖山(袖の上の折り目)をそろえて両方の袖を合わせ、脇の縫い目部分も合わせます。合わせた袖を身頃側に折って合わせます。身頃を裾の方から肩の方に半分に折り、さらに半分に折ります。
シワが気になるときは完全に乾く前の湿り気が残っている状態で、あて布をしてドライアイロンをかけます。
浴衣の糊の落とし方・洗濯の仕方の流れは以上です。
プレタの新品浴衣がパリパリのとき自分で糊落としするべき?
浴衣を自宅で洗濯する方法はご紹介したとおりですが、どうでしょう簡単でしたか?よく「浴衣は自分で手入れをしましょう」と書かれたりしていますが、確認しなければいけないことは色々ありますし、本当に大丈夫かな?という心配も出てきます。
浴衣とはいえ、自宅で洗濯をするのは正直手間がかかって面倒で大変なことだと思います。
浴衣を自宅で洗濯するとなると、以下の5点の困りごとが出てきます。
- 型崩れも縮みも色落ちの心配もある
- 手洗いの場合は水の入れ替えが結構大変
- うまく干せない
- 掛けておくだけならともかく陰干しにいい場所がない
- 思ったよりもシワになってアイロンがけが大変すぎる
これらのことが大変・困るなと思わなければ、ぜひ自宅で浴衣の糊落とし・洗濯をしてみてくださいね。
糊でパリパリのプレタ浴衣は買わない
まずは糊落としが必要なくらいパリパリの浴衣は、よっぽど柄が気に入っているという場合以外は購入しないという対策がとれます。
例えば量販店で購入するとしても店員さんがいるので糊付けの状態は確認ができますよね、ネットショップでも問い合わせができますし、それに対して返信がないようなショップでは買わない方がいいです。
呉服チェーン店のプレタ浴衣を購入するなら、水通しのことから糊付けのことや手入れの方法まで色々確認できますね。
新品の浴衣を自分で洗わないで済む方が気楽に着られますし、1〜2回くらいしか着ないのであれば1回目に着た後に汗抜きの手入れをして干しておき、次に着た後(この後着ない場合)はクリーニングに出したほうが安心です。
汗抜きの手入れ
乾いた布と水をしっかり絞ったタオルで浴衣をはさみ、タオルでたたいて乾いた布に汗を移していく
浴衣をクリーニングに出すときの注意点
クリーニングはできれば着物専門に取り扱う所か、いつものクリーニング屋さんに出すのであれば浴衣とはいえ取り扱っているか確認して、ドライクリーニングにはしてもらわないようにお願いしてください。
ドライクリーニングでは汗・皮脂汚れは落ちないので、しまっておくとシミになってしまうことがあります。
数回着て一度クリーニングに出したい時は、糊付けもしてもらえます。糊付けの程度もお願いできる場合もあるので確認してみてください。
ただし、クリーニングから戻ったらそのまましまうのであれば糊付けは不要です。糊の種類にもよりますが、虫食いの原因になったりカビたりすることもあるようです。